― 初期投資・運営体制・投資家へのアピールポイントまで ―
Investing in Log Cabins for Hotel Use – EP2

前編では、民泊やグランピング施設としてのログハウスの魅力や収益性について概観しました。後編では、事業としての具体的な導入・運営のポイントや、投資家に対する訴求材料、さらに中長期的なリスクマネジメントまでを詳しく解説します。
初期投資の目安と回収モデル
ログハウス1棟の建築費用は、規模や仕様にもよりますが、おおよそ3000万〜5000万円前後が目安です。一方、グランピングテントやコンテナと比較して宿泊単価を高く設定できるため、稼働率60〜70%を維持できれば7〜10年で投資回収が可能なモデルも珍しくありません。
一棟貸し・週末稼働型の場合、年100〜120日程度の稼働でも十分に採算が合う設計が可能です。特に複数棟の導入や、リピーターを見込める地域での展開は、利益安定性を高める鍵となります。
運営スタイルとスタッフ体制
ログハウスは清掃・メンテナンスの頻度が通常建物と比較してやや高い一方で、セルフチェックイン方式やスマートロックの導入、外注清掃の活用により、人件費を抑えた運営が可能です。

また、調理器具・家具・薪ストーブなど「住む」ための設備が整っているため、長期滞在需要にも対応可能です。エリアによってはテレワーク拠点としての訴求も有効で、季節によっては企業のワーケーション利用や貸切研修合宿などの用途展開も見込めます。
投資家への訴求材料と出口戦略
投資家にとって魅力的な要素として、以下のポイントが挙げられます:
- 木造建築でありながら高耐久・長寿命
- 固定資産価値が維持されやすい(定期メンテナンス前提)
- テーマ性・独自性が高く、差別化しやすい
- ESG投資の観点からも評価されやすい(自然素材・省エネ)
また、一定期間の運営後は、「オーナーチェンジ型の宿泊事業」として売却する出口も可能です。近年では、稼働実績と収益データが整った施設を運用ごと購入する投資家も多く、ビジネスモデルとしての信頼性が重要視されています。
終わりに ― ログハウスという「体験資産」を活かす
ホテルや旅館といった従来型の宿泊業とは異なる、体験価値を軸とした宿泊ビジネス。ログハウスはその中心にふさわしい素材です。「泊まる」ではなく「滞在そのものを楽しむ」。そんな旅の在り方を提供することが、今後の宿泊市場で求められる競争力となるでしょう。
次なる一手として、ログハウスの導入をぜひご検討ください。

